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肝胆を砕く

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肝胆を砕く
会社説明会や動画だけではなかなか知ることができない、エンジニアの業務。
製品開発に携わる新入社員の瑠璃川が、1人前のエンジニアとして自身が手掛けた製品が世に出るまでを記す。
ゆえにこの連載は来月で終わるかもしれないし、10年かかるかもしれない。
Work at ADN -THE REAL-を通してADN発、新入社員成長ドキュメンタリーを紹介します。

2024年9月 配属14ヶ月目
瑠璃川はこれまで、彼女自身が一から手掛ける特注案件の第一回の試作に向けて事前準備を進めていた。
順調に進んでいると思われたが、原設計を担当するDNライティング技術開発部から製品仕様が急遽変更になったという連絡が届いた。

特注案件を手掛けるにあたり、顧客の要望を受けて途中で製品の仕様を変更するのは珍しいことではない。
今回は部材の形状を変更するため、組立の方法も当初の設計案とは大きく異なることが判明した。設計案の変更に伴って、工数やコストに関わるデータにも変化が生じる。

第一回の試作まで期限が迫る中、彼女は教育係と共に、組立にかかる工数などのデータを含めた設計案の再検討を進めていった。
量産設計では、製品の組立にかかる製造時間を短縮するために、原設計を尊重して顧客の要望に応えるデザイン性を維持しながら組み立て易さと品質を並立させた設計を行う必要がある。
そのため彼女は設計を行う過程で社内の3Dプリンターを使用し、使用部材の出力を行った。部材の突起部分が干渉して組立不可能といった事態を起こさないために、出力した部材を組み合わせ、穴や突起の有無・位置の微調整を0.1㎜単位で繰り返していく。
ネジの種類やリードの長さ、部材の細部に至るまで0.1㎜単位で拘り、安全性を担保した製品を提供するために品質面の検討を繰り返し行って、顧客の要望を満たしたベストな設計を追求していくのである。
仕様変更の連絡が来た時には彼女の業務負荷や試作までの期限が懸念されていたが、彼女のモノづくりへの熱意と教育係のフォローもあって期日までに仕様変更を取り込んだ設計案を完成させることができた。
『物を触って手を動かしながらわからない所を解消していきたい』という彼女の意向を反映した教育体制の下で、多くの製品に触れながら設計の知識を実践的に学んできた経験が活かされたのだろう。

また、案件を進行するにあたって、試作に間に合うように仕様変更と並行しながら部材の準備を進めていく必要があった。
試作用の部材は外注する場合もあるが、時間的なロスが発生してしまう。
今回は設計案を練り直したことにより試作検証までの時間が限られるため、彼女は3Dプリンターで部材を用意するという判断をした。
パーツの図面を基にして3Dプリンター用の設計図を作成して試作用部材の造形を行い、期日までに第一回試作検証の準備をすべて完了させた。

予定外の急な仕様変更にも対応し、試作に向けた準備を着実に進めていく彼女の姿にはエンジニアとしての成長が感じられる。
これまで身に着けてきた製品開発の知識を活かし、困難を乗り越えながら案件を進行していくことに大きなやりがいを覚えながら、彼女は挑戦を進めていく。

次回、第一回の試作検証はどのような結果に終わるのか、目が離せない。
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